きんつぎでは地域に関わる多くのプロジェクトの運営を行なっています。

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1月 2022

きんつぎの昨年はビル与白との一年とも言っても過言ではないほど ビル与白と向き合う時間が多くなりました。 その与白のプロセスについてのご紹介をしていこうと思います。 ●プロジェクトの前提 プロジェクトの起点となるビルは瀬戸市に建ち、数年間借手がつかない状態となっていました。 瀬戸市は13万人程度の都市であり、1000年ほど前から陶器の町として栄えてきました。 現在は瀬戸物という名称のみが残り、陶器も昔ほどの勢いはありません。 街を見渡しても都市としての代謝が活発に起きてはいません。 少し古びた街とも言えますし、その古びた感じがノスタルジックな佇まいをしているとも言えます。 昔は元気があったのだけど…という地方都市は多くあると思いますが、 瀬戸市はその一つと言えます。 地方都市において昔作った大きな建築物は昔のように物売りの時代には必要だったと思いますが 現在においては一つのお店が使用するには器が大き過ぎるようです。 家賃は大きさの割にそこそこ安いのですが、そもそも大きいので 地方都市で事業を始めるには少しリスクが高い事も空きビルとなってしまう要因の一つと言えます。 オーナーであるOさんはそのようなビルを所有し困っていました。 と言ってもきんつぎとしてもこのようなビルに対してのアプローチ方法は確立してなく 手探りの状況で進めることになりました。 その振り返りとなるプロセスのご紹介をします。 ●プロセス1(仲間探し) プロジェクトのスタートとしてはリサーチをすることから始めます。 数字や言葉で表れているデータから街の性質を掴んでいきます。 よそ者がデータから性質を掴むだけではそのリサーチはなんとも心許ないものになってしまいます。 そこで、瀬戸の人から話を聞くことを進めていきました。 まずは役所に行き、そこからいいとも方式で紹介してもらい、瀬戸の人に話を聞いていきます。 データと話を集めていくと過去の情報から徐々に現在の情報へとアクセスすることが出来るようになり 未来の姿が朧げながら見えてきます。 瀬戸では市役所が提案しているツクリテさんが多く存在していることもあり、 何かを生み出そうとするマインドを持つ人が多くいることが見えてきました。 そのマインドを醸成するような仕組みもあるのだけど、場所が無いのでは??というのが ビル与白の起点となっています。 ●プロセス2(仲間作り) 方向性は見えてきたものの、その方向性に賛同してくれる人が本当にいるか?ということを チェックしていかなければなりません。 しかも、賛同してくれる人をどこから探してくるのかという問題もありました。 そこでインスタを始めてみました。 フォローする人は瀬戸で何かをしていそうだなと思う人をフォローしていきました。 そこで少しずつ情報を発信しながら、ワークショップ開催をしてみると、 ワークショップに参加してくれる人がいた為、方向性も悪く無いのでは無いかと思うことが出来ました。   プロセス1と2を進めている間に設計も進めているのですが、確定的な案というよりも暫定解を徐々に 発展させていくような方式を取りました。 というのもプロセスの1と2は設計(場づくり)のための条件を設計している期間とも言える期間だったことによります。 プロセス3以降は次回ご紹介します。