中渡瀬拡司
愛知県瀬戸市
鉄骨造
250㎡
瀬戸の末広商店街を抜けた先にある3階建てのビル。
背景
瀬戸は陶器は1000年の歴史を持ちます。
その歴史に参加したことが窺える建物です。
クライアントはこのビルをひょんな事から取得することになり、
このビルの運営を行うことになりました。
縁もゆかりもない地域にある建物に対して注力することは
大変大きなエネルギーを必要とします。
しかもこの建物は多くの課題があり、その課題を解決しつつ、
多くの人に使ってもらえるような場所へと変えていく必要があります。
瀬戸
瀬戸市は陶器によって栄えた街です。現在では陶器のみで街を支えることは難しく、陶器の技術を転用した工業製品が現在の瀬戸を支えているようです。商店街は昭和の風情を残し、ゆったりとした空気が流れています。
この建物はそれらの事を表しているかのような佇まいをしています。
建物用途
このビルはシェアオフィスやシェアキッチンとして生まれ変わります。
商店街と窯元の中間地点に位置する建物ですので、二つの情報を発信しつつ、この建物内の活動からも情報を発信していきます。
リノベーションの場合、全てお化粧をし直すのではなく、元にあった良さを活かしつつ、足りないことを足していくことを心掛けています。それはコストを抑えることはもちろん、その建築が培ってきた歴史に敬意を表することでもあります。